ほっこ

哀れなるものたちのほっこのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.1
最高のアートと人間の欲望を濃度強めにがっつり見せつけられてエネルギー消費が凄い。笑
観てからすぐと、暫くしてからの余韻が変化し続けて止まらない。傑作を観た後の感覚がまさにそれ。

エマ・ストーンが兎に角圧巻。頭から爪先まで美しいし、人間が成長する生々しさ、終始自己の意志に忠実に突き進む姿が清々しい。
追いかけ回すダンカンも愚かを体現した男だし、それをマーク・ラファロが演じると可愛さと面白さが混ざるのね。笑
デフォーはいつものデフォー様だしフランケンみのあるビジュがツボ。

本作で効果的に使われるカメラワークもデジタルとアナログ感のバランスが絶妙◎。
あと空や建物に終始使われてた青の表現、衣装が大好き過ぎて、お願いだからポストカード欲しいし美術展を開いてくれレベル。
対して登場人物達の行方が余りにも予想がつかないし、ラスト数分は監督が観客に向かってせせら笑ってる?と思わせられた。

人によってあらゆる着地点になり得る作品な気がするので感想の語り場が必要。書いててまた感想が変わりそうで怖い、けど楽しい。
映画=総合芸術だって事を隅から隅まで見せつけられた。
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