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哀れなるものたちのyayouのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

なんか、もう、すごかった。
たまたまR18+だと事前に知ることができたから、一応心構えはしていた。充分にR18+だった。
なかなかのグロテスクなシーンもでてくる。見ていてギリギリだったかも🧠
映像がものすごく綺麗で、現実味がありながらどこにも存在しないような世界。
音が印象的。ベラの感情とリンクする。
歪むレンズ、覗き穴のカメラ。
鮮やかな色味をおさえたシックな色あいの美しい画面、モノクロとカラーの使い分け、章立て、今の流行りなんでしょうか?

ゴッドの口からうまれたシャボン玉みたいな球体がパチンと消えるのが可愛くておもしろくて、また見たい🫧
究極の科学者でありベラの父、創生者、神。この人の父からの仕打ちもなかなか壮絶。
ダンカンはつまらない人だけど、結局はベラの虜で離れられなかったもんね。ある意味一途で可笑しかった。
船上で出会った老女と男性とベラの会話ややりとりが興味深かった。純真無垢な(❓)子供から大人になる過程の感情をみたようで。なんならそこまでで家に戻ってくれてもよかった。パリに行かなくても。パリは見るのがしんどかった。私の心も無になる。でも自分の意思と力で稼いだんだもんね。女の人が選べばいい、というベラの言葉に目から鱗。たしかに〜
衣装は終始綺麗で可愛くて似合っていて、エマの体が美しかった。歩き方も変わっていくのが素晴らしい。

人間が残酷なのはわかってる。無知で純粋で欲望のままでは、生きていけない。だけど、その時のベラが一番魅力的だったよね。周りは壊れていくけど。。
色んなものを身につけて頭につめこんで、進歩した人間たちは、哀れ だということか。

最後、ガンにおかされて亡くなるゴッドの脳を移植するのかと思ったら、さすがにそれは違ってた。。

人は、色んな体験をして生きていくし、進化し成長する。でもやらずにすむのならしなくていい経験もある。
その一部を映画を通して体験している気もする。
まさに圧倒的映画体験だった。エマ・ストーンはすごいしかない。
 好みかどうかは、また別の問題。
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