柚

哀れなるものたちの柚のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
1月から凄いものを見てしまって衝撃を受けている、、早すぎるが今年の1番はこの作品でほぼ決まりだろう。(オッペンハイマーも気になるが)

『善良な社会は君には合わない』という台詞があったがベラを見ていると本当にそう思う。心の綺麗な者は社会のつまらないルールや常識によって縛られるべきではない。その者が常人の枠から出ていなければ、常人の発想の域を出ることはないだろう。つまらない社会のルールに従い常人に成り下がるのは自らのアイデンティティを失うのと同義だと思う。あなたもそう思ってるでしょ?ヨルゴス・ランティモス監督。

全てではないかもしれないが様々なメッセージを受け取れたのは良かった。自分の感受性を誉めよう。あとは絵が綺麗すぎて見惚れた。白黒からカラーに変わるタイミングも理解できる。素晴らしい。まだまだ書きたいことが沢山ありすぎるが、ここら辺にしておこう。全てを経験したベラの新しい人生は良き人生になるだろう。

社会に揉まれ皆どこかしら心を汚してしまっている。本当に哀れなるものたちだ。
柚