桜内曜

哀れなるものたちの桜内曜のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.3
ハシゴ一本目
経験の全てが彼女の個性
良かったところ
公開前から楽しみにしてた作品
早速見てきたなんだこの変な映画は
タイトルが出るところからだいぶクセが
スゴいし相変わらず
ヨルゴス・ランティモス監督の作品は
独特だな白黒からカラーに切り替わる
タイミングとかもう最高よ
そこで変わるって所で変わるし
描写も隠すことなく全て見せてくれる
もう規制なんて概念は存在しない
ベラの人生を描いてくれる
彼女は普通の人間とは違うから
性的な興奮を先に覚えてから生を
学んでいくこの構成が最高で
マークラファロが出てきてから映画が
めっちゃ盛り上がるし
彼のせいでエロ描写がマシマシになる

彼女は生を学習していく所はほんと好き
世の中の残酷さや理不尽さを知っていきながら一人の女性と生きていく
彼女の姿は美しかった
この役を完璧に演じきったエマストーン
の女優のしての凄さよ
あのダンスパートは何度か見直したい
本当に彼女の演技は圧巻だった
マークラファロも喜怒哀楽全てを
出してたし演技ももちろん良かった
ウィレム・デフォーはもうメイクが
凄すぎて別人にしか見えないけど
演技はもちろん良かった
ブラックコメディとして面白いし
この監督らしいジャンル分け不能な
映画だった
コメディパートは笑いながら見てた
ずっと独特な雰囲気で進んでいくし
奇抜なんだけど美しい変な映画
映像がとにかく凄い、美しくもありながら
どこか奇妙なこの世界観は
ヨルゴス・ランティモスにしか作れない
と思う
メッセージは全てを理解してはないけど
伝えたいことは伝わったし
ヨルゴス・ランティモス監督の次作は
何を描いてくれるのか楽しみではある

悪かったところ
うーんもうちょっと短くできたと思うな 
明らかに長く感じたな
後生々しすぎて若干しんどかった
面白い映画なんだけどあんまり人には
進められないかな
人を選ぶタイプの映画だとは思う
でも刺さる人はもの凄い刺さる作品だとは思う
桜内曜

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