はるたゃん

哀れなるものたちのはるたゃんのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

予告編を観たとき、スリラー映画だと思ってたんですが、実際はとても良質なフェミニズム映画でした!

ベラの情緒が育ってない時の視界が白黒だったのは、幼児は視界が白黒に見えるからという話からなのかな?と思いました。 

初めのうちは娯楽や哲学を享受するだけだったベラが、旅をして色々な人と出会い、見てきた中で、どんどん成長して行きます。
物語を通してベラの誕生から見届けているため、成長するたびに全て自分で決める(自分の意思で体を売り、学びたいものや自分の将来を共に歩む相手を決める)ベラに、なんだか親心の気持ちで鑑賞していました……

悪役じゃないウィレムデフォーを久しぶりに観たような気がします笑
博士は幼少期に親からつらい体験をさせられたのに、ベラにはきちんと正しい愛情を注いでいたのが救いでした。

追記:
ベラ(ベラのママ)の元結婚相手の、確か将校さん?、家の中では自分の権力と銃という牙を見せつけて、メイドさんや妻を恐怖で支配していたけど、最後は牙を抜かれた草食動物に比喩ではなく本当になっていて、スッキリしました…笑
人間と動物の違いというのは、私は「本能で動くか動かないか」だと思っているんですが、そういう意味では、楽しいことしかやりたくない、彼女が成長して自分の思い通りにいかないと知ると駄々を捏ねるベラの最初の彼氏もある意味動物だよな〜と思いました。