Kaz66

哀れなるものたちのKaz66のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
いやー、コレまた途轍もない作品でした。
「女王陛下のお気に入り」のヨルゴス・ランティモス監督/エマ・ストーン(ラ・ラ・ランド)の再タッグによる、スコットランドの作家アラスター・グレイのゴシック小説(1992年発表)を原作とした、未体験の“ダーク・ファンタジー/SFラブコメディ”!
これはプロットや筋は知らずに体験してもらった方がいいですね…。
そもそも原作が当時の英国への(戦争に対する)社会風刺的作品なのでしょうが(未読だけど映画を観て読みたくなりました)、そこにYランティモス監督と脚本のトニー・マクナマラが“お得意の”現代社会への風刺/抑圧からの解放…のようなメタファーを目一杯詰め込み、今の世の中に刺さりまくる作品に仕上げています。
それでいて、デザイン/美術がとても素晴らしく、エマ・ストーンの演技も奇天烈で妖艶、エンタメ作品としてもとても満足度の高いもの(考えさせられるけど、面白い作品)になってました。
「オッペンハイマー(3/29公開)」とアカデミー賞を争う本作、今僕が投じるならPOOR THINGSに一票!です。
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