怪作というべきか。ふだんの理性や倫理観や感情ではうまく説明できない作品。あらすじを辿り直しても、内容の表面的な理解では溢れてしまうものが多すぎるのだ。
都合、印象的なシーンや状況について感想を述べたとしてもそれも虚しい。ある観点で批評したとしてもそれも群盲象を評すに陥るのは間違いない。
ともかくimpressedな作品。そして既存の枠に入らないような魅力的なものでもある。
理解や解釈を越えて、その世界に溺れる。久しぶりにそんな体験をした。
そしてこんな作品がたくさん出てきてほしいと強く感じた。
※わかりやすくて悩むことなく、見終わったら何も残らないような作品ばかりではなく。
敢えて考えるとしたらの観点メモ
・暴力による支配と服従
・身体と脳の関係性
・性とモラル、社会性
・愛とはなにか
・執着心と理性
・人間と動物の境界線
・生と死を巡る倫理
・身体性と欲望