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哀れなるものたちのankyh321のネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

久々にすごい‼️って思う作品を見れました。タイトルの原題は『Poor things』。こういうのって、日本語訳のタイトル決めるの難しいんだろうなー。『哀れなる者たち』タイトルだけだと、どんな内容か分からず、冒頭の部分はモノクロとちょっと奇妙な音楽で、不可解な(一生懸命、理解しようと頑張る😅)感じ。

ザックリいえば、昔の時代設定だし、架空の物語、舞台はロンドン、パリ、船旅⛴️
自殺を図ったベラ(エマストーン)に、身籠っていた胎児の脳を移植して、新たな人間を作り出すって言う、SFチック。『イレイザーヘッド』を思いだした。

始めは、何も分からない赤子の脳だから、言葉も動作もぎこちないんだけど、月日が経つに連れてドンドン学習して、変貌するベラ(エマストーン)

2度目の人生は、社会通念とかに囚われず、欲望のまま貪欲に生きていく。特に性欲と学習欲がすごくて、見ていてもこういう風に生きられる人は幸せだと思うし、自分ができない分、スカッとする。

R18でそういうシーンが多いんだけど、とにかくエマストーンがカッコイイし、見事にこの難しい役をやってのけたって感じ。

日本映画にはない感じの作品だし、独特な感性、価値観がないと、なんじゃこりゃ?って思ってしまうような話なんだけれど、人間の本質とか、何も囚われずに素直に欲望のまま生きていく様が、ほんとよかった。

お気に入りのシーンは、船旅で出会った、御老人の貴婦人と黒人男性との出会いと会話。とても粋でした。
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