Ki64

哀れなるものたちのKi64のネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

メメタァ


劇場で鑑賞中体調不良になりちゃんと観ることができなくてレンタル心待ちにしてたヤツ。
アマプラでエマストーンのサムネが表示された瞬間『オヒョアーー!!』ってなりました。
書き直しレビューです。


今回主人公である死の淵から蘇りしベラは、色々あって赤子同然の女性で、コナンとは真逆のンナコ。

差し当たって早い段階で性の喜びを知りやがったベラは、熱烈ジャンプを熱烈歓迎し快楽に溺れていくという割とありがちなルートを辿ろうとするが、世界を旅するうちに言葉を覚え、知識を得、マナーを磨き、思考力も高めていく。その吸収力はもう天才児のそれ。

そう、ベラは『成長』するのだ。この辺の要素はポケモンとか好きな人は好きになると思う。自分はポケモン初代しかやったことないけど。
道徳、倫理観ゼロの状態だった無垢なベラが旅を通してどのように成長していくのか、というわくわく感があります。
足を引き摺る歩き方や、『アオッ アオッ』と聞こえてきそうな拍手の仕方など、幼児のような仕草も次第に整っていく。
最終的に完成された三つ編みベラが美しすぎる。

各シーン毎の仕草や知識から『今何歳くらいかな?』と予想するのも楽しい。

あと個人的に感動した部分が、『小学生吹奏楽部の練習のようなBGM』が絶妙にマッチしていること。不協和音が気持ちいい。こう書くとバカにしてるのか?と思われそうだけど決してそうではない。まず聴いてみて欲しい。ホントにチープで、シンプルなんだ。
専門家やその筋の人が聴いたらきっとしっかりと計算して作られた現代音楽なんだろうけど、パッと表面だけ聴いた感じだと楽器練習中の小学生の演奏にしか思えないw
でも、そんなBGMがマジでハマってる。めちゃ不思議で、新しい体験だった。

しかしやはり性的描写が多すぎるのが気になるな…それだけ今回のテーマと密接な関わりがあるからなんだろうけど、もっと別の方法はなかったのだろうか。
繰り返し観るときこの辺がネックになりそう(´・ω・)


三度の飯より熱烈ジャンプだったベラの性欲に初めて探求心が勝ったシーン、カエルを見たら『殺せ』と言っていたベラが生きたくても生きられない命を目の当たりにし泣き叫ぶシーンがお気に入り。

博士の邸宅に住まうキメラたちもすごく好き。
演奏に釣られて独自のダンスを披露するシーンとその後の全然できてないウインクも見どころ!


ビートたけしさんが絶対に言わないこと
『ダンカンありがとう!』
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