このレビューはネタバレを含みます
衝撃的な映画。ストーリー、音楽、映像構成、撮り方全てが斬新だけど、メッセージ性が強くて素晴らしかった。
最初のベラは赤ちゃんのように純粋で従順で、周りの男の言いなりになり、ただ可愛い"adorable"な存在。でも強い冒険心から、自分の目で世界を見て、本を読み、様々な人とコミュニケーションを交わすうちに、徐々に理知的な女性へと成長していく。ベラの大きな成長とは反対に、支配欲と性欲にまみれ堕ちていくダンカンが象徴的。
当時の男の女性への古い理想像←→女性の潜在的可能性
賢く逞しい女性になったベラが、代表的なDV男(元夫)に屈せず、最後ヤギの脳を移植してベラと同じく赤ちゃんの脳を移植された女性に水を持ってこさせるラストシーンは、なんか晴れ晴れとした気分だった。
性描写とグロいシーンが多いけど、全て必要。女性として観ていると、序盤から中盤は少し胸が痛かった。
"poor things 哀れなるものたち"
哀れなのは誰か？男に従うしかなかった昔の女性たち？それとも愚かな男性たち？
女性と男性では感想が違いそうだな、感想聞いてみたい。
