SUGO6

哀れなるものたちのSUGO6のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
すごい作品だった。これぞ”映画”というか、”総合芸術としての映画”を見た感満載。

表面コンサバ人種の日本人からすると刺激強過ぎな性愛描写は監督のヨルゴスランティモスがギリシャ出身なのに多分に影響されてるようにも感じる。もちろん原作ものではあるけども。(ヨーロッパバックパックした時最も路上で男女のいちゃつきを垣間見たのもギリシャが圧倒的で当時からその印象だが実際世界で最もセックスが盛んな国でもある。)胎児脳から弁論が立つ知的な女性へと成長するエマストーンの生き様晒す如き演技もだしマークラファロの激情家っぷりもとにかくいい!

整理されていない不協和音から始まる音楽は主人公の頭の中を描いているようでど頭から印象的な使い方が斬新でインパクト大かつ効果的。絵画的でユニークなフォント使い/エンドクレジットから場面転換のシーン描写、捉えどころのないファンタジックな時代感や描き方も魅力的過ぎる。 

そして世界を知ることで少しずつ改善を試み変化を恐れない姿の提示が常識にとらわれるすぎる現代に突きつける問いでもあったように感じた。とにかくしびれた。
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