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哀れなるものたちのpeplumのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

エマ・ストーン芝居うますぎる…今まで芝居上手いと言ってきた俳優を過去にしてしまった…新しい基準が生まれてしまった。
インティマシーコーディネーターがちゃんと入ってたと聞いたけどめちゃくちゃ仕事してる。
変な映画界の旗手ヨルゴス・ランティモスの最新作はエマ・ストーンという翼で大空を舞う。相変わらずセックスをギャグとして描く手腕が冴え渡っており、熱烈ジャンプの訳(松浦美奈!)がよかった。パリの娼館のシーン迷い込んだ感じが良かった。やり手ババアの全身に墨入っててこの人だけで映画になるやろと思った。
自殺した女の人にそのお腹の胎児の脳を移植して…という突拍子もない導入から徐々に言葉と思考を手に入れていくベラの逞しい姿がかっこいい。『バービー』を引き合いにだす感想をよく見たがなるほどねという感じ。
女性の身体感の自主性、リプロダクティブ・ヘルスライツとか。

相変わらず変なレンズ使いが上手い。広角、魚眼、パンの多用など映像として奇天烈なのが世界観の理解に一役買っている。モノクロからカラーへの切り替えも世界に色彩がある(ベラが物心ついていく)んだなーと思った。
見てる間かなりギレルモ・デル・トロみを感じていた。フリークスの悲哀というあたり。
ウィレム・デフォーの疵面が映える。
馬車かと思ったら動力付きだった時のワクワク感。
マッキャンドルスいいやつだな。湖畔を歩いてるシーンが好きだった。
マーク・ラファロの家父長制を象徴するダメさが詰まっており破滅が心地いい。
全ての衣装がいいが、スラリと伸びたエマ・ストーンの脚と白いブーツがどのシーンも決まっていた。
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