なこ

哀れなるものたちのなこのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.2
昨日見てから自分の中で1日温めたい映画だった。
作中の不思議で奇妙な世界は、ファンタジーの世界のようであって実は現実世界のことで、女性とはこうあるべきという考え自体がそもそも奇妙なはずなのに、それをなぜ?どうして?という観点から見つめ直す。

女性のエンパワメント獲得に対して男性社会への批判という映画は多いのですが、そこに対して、女性自身が社会で独立して行くためにはまず自身が学び気付くことが必要だという描写があるのはすごく良いなと思いました。

世界観の作り込みや衣装の美しさ(エマストーンの衣装とのマッチングが素晴らしい!)や過激なセクシャルシーン(R18)に引っ張られがちですが、その全てにしっかりと意味があり、この時代を進化させていくという意思が見受けられます。

R18で見られる人は限られてしまうけど、ぜひ10代のうちに見てほしいし、これから大人になる子供を持つ親にも自分の考えを見つめ直す良い映画なのではないかと思った。
なこ

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