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哀れなるものたちのryutaroのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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知性を得てからのベラのガチった時の酷薄な美しさがある表情が頭から全く離れない


バロック調が作品を貫いている。リスボンに行ったのを考えるとバロックの言葉の由来であるポルトガル語の『歪んだ真珠』がクリストリスであり女性の主体性の意味を持つ?(リスボンのバーの装飾にも印象的に貝と真珠があったし)"歪み"はベラの出自と女性の知性と主体性(男性視点での違和感)ともとれる。
バロックがヨーロッパ文化の爛熟を示し世界中に広まったように、女性が侵害されず主体的に世界に繰り出せる暗示がバロックに課せられてる?
ラストシーン以降の世界では歪みはなく真珠は真珠のままでいいに決まってるだろっていう現実になっていく感じがいい。
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