のんきサン

哀れなるものたちののんきサンのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

年に1回、夏休みに長期滞在する祖父母の家で、祖母から「みっともない」と言われたときに、じゃあ無視すればいいのになあと思っていた幼稚園生の時などを無性に思い出し、また、そういわれることをいつ納得したのかも忘れている私って、本当何なんだろう。映画を観た後から、悶々としている。

映画では、強烈なゴッドの影響を受けた上で、自分を”創造”したベラ。再会したときに、ゴッドから出た言葉が、「自分自身で創造している姿に勇気を得た(記憶の意訳)」と言っているところでは、簡単なことが難しくなってしまう社会の嫌さと、ベラの綺麗さに気づいて、泣いた。
また、終盤のゴッドが、ベラに対してリスペクトを持つ人間へと変化していることに気づいて、さらに泣いた。

身近な問題を超発展させている映画がだいすきなので、いつまでも自分の心に残る作品だと思う(監督の他の作品もおもしろそう。全制覇したい)。
大勢のヒトと生活していると、自分を解放したり、自分のこころに従って、生き続けることが難しい。何かにがんじがらめになったときに、この映画を観直そうと思った。

ただ、次女が、ベラほど発展していないブラックジョーク(?)は、次女側の人間を自覚している私としては、少し気持ちが落ち込んだ。進歩の成長はそれぞれ。それを見てくれる相手がいることも大事なのかも(ラストシーンのプリム夫人の顔は最高。かわいい。この映画の希望)。