えいがたろう

哀れなるものたちのえいがたろうのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

鹿殺しでモヤっとした、おそらくランティモスらしさが、エンタメ性が高い本作で、私が心地良いバランスに整ったと思った。また、エマストーン予習をしていって良かった、このエマストーンが一番好き。

ベラの率直な生き方、心と体を完全に分離し考え、多くの人は家庭や学校教育で植え付けられる倫理観にも、素朴な疑問を持ち、ちゃんと口にだす、すべてに主体的にかかわる姿はみていて爽快。

率直に突き進むからこそ、出会う人によって、後の人生が大きく左右されやすく、成長するほどに生き方は堅固なものになり、柔らかさは失われていきそう…、という一抹の不安も、読書に目覚めるシーンで解消されて安心した。

親の死に際を目の前に、知らない男の家に行くと即決するあたりは、物語のエンディング後にベラが獲得するものがまだたくさんあると思うことにした。すると最後のベラのゴドウィン化も、今後の成長と波乱万丈の人生を想像させるものになり、いいな!と思った。

ベラにとっては古き慣習にすぎないだろう結婚をする話のところは、愛人とは別の形を1回経験してみて、良いか悪いかは自分で判断しよう、ということなのだろうか。本をさっそく注文した。

2.14 script がさっそく公開してた