このレビューはネタバレを含みます
目も眩むほどの神聖なまでの映像美、主演のエマ・ストーンを始めとするキャストのビジュアル、狂った世界を彩る音楽、哲学的思想を秘めた壮大な冒険譚。
決して大袈裟ではなく何処を取っても完璧で、星5つ以外を付ける理由が見当たらない、そんな作品だった。
私は私のものなのか?
神によって。国家によって。家族によって...
人は誰もが“何者か”によって所有されている生き物なのかもしれない。だからこそ人やモノを所有し、独占したくもなるのだろう。
“所有される側”から“所有する側”となり、消費者になった時の快楽、安心感。
それは広い世界で多くの人と出会うことよりも幸福なことなのだという結論に、もしかしたらベラも辿り着いたのかもしれない。
そんなことを考えさせられた。