たひち

哀れなるものたちのたひちのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
自我を獲得しながら自分の人生を思うように動かすベラ、彼女に振り回される一癖ある男たち、彼女に視点を授ける女たちによる冒険譚。ベタベタ展開をやるんだからそりゃこんな豪華なキャスティング揃えるワナ……と思ったのだった。というかここまでデフォルメしないと表現しにくいのかもしれないと思うと、人類何千年の歴史があっても女性の身体の主体性というものは本当にクソタブーなんだな。ひでぇ話だよ。そしてスラム街の赤子が出てきたくらいからいうてベラって資本持って生まれた側の人間だしな、みたいな捻くれた視点が自分の中にひょっこり現れ始めてしんどくなってしまった、が、これは私自身の問題なのであまり書くようなことではないのかもしれない。全身タトゥーのスワイニーはクソかっこよかったし将来あれになりたい。タトゥー増やそ!あとウブで内気だけど一番安定した人間の役柄のラミーユセフが大変かわいらしく好印象でした。よかったです。
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