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哀れなるものたちのfumiのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
映画鑑賞後、この世界観にもっと浸りたいと思いすぐに小説も読んだ。
映画も小説もダンカンの扱いが面白い。
マーク・ラファロは適役でしたね。

好きなシーンがいくつもあって、
その1つは船でベラが読んでいた本をダンカンに捨てられて、老婦人のマーサがすぐに別の本を渡してきたとこ。
知的好奇心を止めることは出来ないみたいな感じで良い。

他には、話を通してベラの目線で描かれるから、旅行先で下着で出歩いたり言動がおかしいけど、それを変な目で見る人の目線が描かれないところも良かったな。

周りの目・世論・男性優位社会なんて関係ない、自分自身の目で世の中を見て判断し成長し続けるベラ。最高です。

パリの娼館ではお客さんとひと笑いを入れたり少しだけでも相手のことを知ろうとする。
だた行為をするだけじゃない、人と人との関わりを持とうとするところ。

あとはダンスシーン!
ヨルゴス監督の
「籠の中の乙女」
「女王陛下のお気に入り」
でも独特なダンスシーンがあったけど、もっと見たいです。

音楽も素晴らしくてジャースキンをSpotifyで聞き続けてる。
全体的に不安定な音楽なのにロンドンに帰ったときはとても優しくて温かい音だった。

ウィレム・デフォーのゴッドウィン博士の食事シーンもお茶目だし
衣装も最高!
セットが全て造られたものらしく、バクスター邸宅は完璧すぎて、出来たら残しておいて欲しかったな。実際に見てみたい。
手術を受けたペットのキメラたちもめちゃキュートだったし、全てにユーモアが散りばめられていてとっても良かったです。
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