ソウタ

哀れなるものたちのソウタのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
体は大人、頭脳は子供の逆コナン君的なベラ。頭脳が発達していくにつれて、自らの欲望や好奇心を恥ずかしがる事なく、ただ真っ直ぐに解放していく中で周囲の人々が彼女に魅了されていく。
男達がベラの欲望を利用しようと企むが、むしろベラが男達を利用し、何でも願いを叶えていくスーパーウーマンなため、なぜか圧倒的にクズキャラのダンカンが可哀想に見えてくる。
また、ベラは頭ごなしにダンカン馬鹿野郎と貶すのではなく、他の男とダンカンのセックスを比較して、ダンカンを評価するなど、芯のある一人の女性として成熟していく様が描かれている。
さらに、セックスと愛を切り分けて考えているベラとセックス=愛と考えているメンヘラダンカンといった様にベラの方が人間として一枚上手のような気がした。

全体的に画作りが独特で終始不思議な雰囲気に囲まれているようなふわふわした気持ちになった。時々現れる覗き穴のようなカットはなんだったんだろう。
ラストの逆バージョンの方が報復としては厳しい仕打ちになったと思った。
とにかくエマストーンが今までで一番だったし、何でも屋すぎるウィリアムデフォーも最高でした。
特に目玉ブシャブシャするベラは可愛かった。
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