ジュリアン

哀れなるものたちのジュリアンのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
哀れなるものたち、良い。
フランケンシュタインのシュリーで、未来派の影響もありそうなソーラー?スチーム?パンクSFで、家父長的な枠組み等あまりに紋切り型な読解をしてしまいたくなるほどコンテクストが出来上がってるのに、決してそれだけではない奥行きがあった。

ベラの成長はマイ・フェアレディ的なピグマリオンであり、そこから自由意志や自立を獲得するという流れが大筋だが、ゴットを受け入れるというコンテクスト性や世界の残酷さを汲んだり、金を稼ぐために娼婦になるという部分も含めて読解することが求められることに複雑性を感じた。まだ消化できてないから誰かと話したい。

反恋愛映画が好まれ受容されてる昨今でセックスをカリカチュアし、実際に結婚する相手とはウェットな関係性を築かないみたいなとこが良かったのかな?と気になった。