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哀れなるものたちのすずすのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アラスター・グレイの小説の映画化で、幽閉を解かれた改造人間の冒険譚。

イギリス、奇人バクスター博士は創造物ベラを屋敷に囲っていた。身体はセクシーな大人なのに知能は子供のベラ。
教授の教え子マックスは、自由気ままな彼女の世話役となる。天真爛漫なベラにマックスは好意を寄せ、バクスターは2人を婚約させる。
しかし、ベラは外の世界を見てみたい衝動を抑えられない。ベラの魅力に気づいた不謹慎な弁護士ダンカンは、彼女を誘い旅に出る。
リスボンでセックスをしまくる2人だが、ベラの好奇心は更に膨らみ、仕方なくダンカンは2人で世界一周の豪華客船に乗る。
乗船客のマーサとハリーに知性を学んだベラは、アレクサンドリアで貧富の差を目の当たりにする。一方、賭博で大儲けしたダンカンだったが、ベラは全財産を貧しい人にあげてしまう。
財産を失い下船させられた2人はパリで喧嘩別れをし、ベラは娼婦として稼ぎはじめる。しかし、バクスターが危篤となり、マックスがベラの居場所を突き止め、ロンドンに連れ戻す。2人が結婚式をあげる時、ベラの夫が現れる。彼女を連れ去る。彼女は変態夫に拘束が嫌で自殺、博士が脳移植で救っていた-------

何と云っても、エマ・ストーンとウィレム・デフォーの異様な存在感が圧巻!

物語の骨格は、人造人間の冒険と成長という単純な話で、さして面白みはない。
博士のゲップやエロとか、仕掛けや小細工で見せていく作りなので、一見突飛な内容ではあるが、ヨルゴスらしい不条理性は薄く、彼の映画の中では中位の出来映えの様に思う。
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