やたつ

哀れなるものたちのやたつのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.2
設定は奇想天外でありながらも、ストーリーはシンプル。胎児の能を移植されたエマストーン演じるベラが、冒険しながら大人になる過程を描く。

「体は大人、頭脳は子ども」という逆コナン状態なことに加えて、舞台設定が19世紀後半で今より断然保守的(短パン履かない/髪をまとめる)だったことを頭に入れておくと、周囲の大人との噛み合わなさがより笑える。

知的好奇心、フェミニズム、あらゆる偏見からの解放などのテーマが入っていて、様々な角度から違う受け取り方ができる作品だと思う。

セット・美術の作り込みはすごくて、衣装はカラフルで綺麗。不協和音がふんだんに入った音楽は不気味さを演出してる。エンディングのクレジットにも表れているように、総合芸術・アートとしての映画を観せられた気分。
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