ゆちゃん

哀れなるものたちのゆちゃんのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.0
テーマとしては、子どもの脳みそを大人の身体に植えたらどうなるか、、、

①言語の獲得
②他者意識の芽生え
③保護者を越えた外の環境への興味の芽生え
③性欲への芽生え
④知性獲得
⑤社会の中の自分の立ち位置の認識

わたし的なポイントとしては2つ。

1つは、男性の所有欲。
男がモノとしてその女の人を所有したい場合、その女の人に知識がついてしまうのは好ましくないし、自分だけのセックスドールであれば良いだけ(にしても何故ベラにそこまで執着してしまうのかw) 。

そこには何もベラの主体性はないからこそ、最初の方のベラは無知ゆえ従っていた。段々世界を知ることで、社会のほんの一部にダンカンがいるだけ、と認識するようになった。
その認識をすれば、もうダンカンに執着することもなくなる。

←思えば一般的な恋愛だってそうだと思う。
この人しかいないと思ってしまうから、より他者を認識しなくなって、愚弄するんだと思う。
でも違うよね。世界はもっと広いんだ。

これはゴッドとマックスのおかげで、よりそういう男性陣のキャラが際立つ。

2つめ。
これも主旨とは離れるんだろうけど、娼婦との会話が心に残ってる

(うろ覚えなのは容赦してください)
「あなたの子どもはどこにいるの?」
「どういうこと?」
「帝王切開の跡。私の子どもは、母といる。」
「私には子どもはいないわ。これは事故の傷よ。」
(間があり)
「どうして嘘つくの?」
「嘘じゃないのよ。そう言われたんだもん」
「誰に?」
「ゴッドよ。」
「男?」
「うん。」
「やっぱりね。」

この娼婦の過去の背景もつい想像してしまった。

ところで、何がpoor thingsなのだろうか。
①のことなのか②のようなpraticalな要素なのだろうか。
わたし的にはここの考察がまだし切れていないので、今後このレビューも加筆のため更新していきます。

魚眼レンズ風撮影シーンとモノクロシーンと、1回見ただけじゃ全てを理解したとは言えない気がする。

しかもゴッドのお食事の後の口から出てくる泡は何…?あれはあのまま、そういう世界観として認識していいのか、あれも何かのメタファーなの?!

【追記①】なんだかウェスアンダーソン要素を感じるなあと思って鑑賞後色々調べたけれど、俳優陣がウェスアンダーソンお気に入り陣ってだけで、アンダーソン本人は関わってない、、よね?🤔
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