メメメメ

哀れなるものたちのメメメメのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.4
父性も庇護欲も、性欲も、そこから変貌した愛情や独占欲もよくわかる、ダンカンなんかごりごりのマンスプおじさんだけど素直に吸収を続け手に負えない知性を身につけたベラを前にバッキバキに破滅しちゃう姿なんか超爽快かつ、打ち拉がれ方が可愛いのが気持ち良すぎ!唯一マッキャンドルスくんのもっとも純粋で美しそうな愛だけはよくわかんないなと考え続けて数週間がたちましたが、あれはもうファンタジーであるといったん捨て置くことにしました。ベラのどこを愛したんだろうかね。
今までヨルゴスっぽさだと思ってた気持ち悪い間とか、歯になんか挟まったみたいな言い得ぬ不快感とかが全然なくて、なんなら過去作のどれよりも哀れじゃなくわりとまともな人間性のあるものたちが描かれているように感じたし、コミカルなテンポや勧善懲悪ともいえるストーリーとか、もちろん美術も演技のクオリティも、なんというかすべてが完成度高くて圧倒的、、、ヨルゴスランティモスの最終進化系を観たような、いやヨルゴス脚本じゃないからなぁのような気持ちと半々。間違いなくおもしろかったし次の作品もすごく楽しみではありますが、ヨルゴス脚本作を観てろくでもない気持ちにもなりたいなとおもいました。
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