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哀れなるものたちのymcのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
面白い作品に出会えた後の爽快感が久しぶりで何とも言えず気分が良い。
ゴッドとベラの奇妙な関係性がブラックジャックとピノコ的でくすぐる。

人間の本能的な部分とかエゴとか快楽とかパートナーシップにおける独占欲、生命の残酷な部分含めて主人公の旅と成長とそれを取り巻く人間関係がダークファンタジー、SF要素含めて展開してくのがめちゃくちゃ面白くて爽快。
手塚治虫のブラックジャックや星新一のSFが好きだったので、それらの作品に触れている時の無我夢中でのめり込んでくあの快楽に近い気がする。

旅をはじめてからのモノクロからカラーへの変化、衣装やセット含めて画的に色彩豊かで鮮やかで美しいスクリーンで描かれるのは、フラットな視点でシンプルに全てを素直に吸収し生命として成長していくベラの姿。
話の顛末も綺麗事並べたハッピーエンドより皮肉めいてて好きでした。
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