スーザファット

哀れなるものたちのスーザファットのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます


何という、唯一無二の世界観。
面白かったー!
でもこの面白かったって感情が普段感じるものとは違くて、どう咀嚼して形容しようかぐるぐる迷って巡ってレビュー遅くなってしまった。

冒頭からぶっ飛んだ設定と犬鳥やゴッドの風船ゲップでそういう世界なんだと認知させられつつも、ベラが成長していく様はどこまでも現実的で物凄いバランスで成り立ってる映画だなと。
ゴッドのゲップかわいい。ウィレム・デフォー流石の存在感。
エマ・ストーンの演技はもう凄過ぎる。外見は変わらずとも脳が赤子から大人へと成長していくのが手に取るように伝わってくる。
何度も入る性的描写や熱烈ジャンプも、こちら側に官能的に写らないのは演技と演出のバランスが絶妙だからこそだと思う。

奇抜な衣装、音楽、美術や背景のそのどれもが歪なのにちゃんと調和できていてずっと刺激的な時間を与えてくれる。
ベラが成長していく過程で見せる思考の変化や価値観の更新、自己認識の構築は見る人によって映り方が違うんだなぁと少し驚いた。
少なくとも自分はフェミニズム的映画と安易にカテゴライズしたくないし、そうじゃないと思ってる。
じゃあ何なのさって聞かれた時のまとまった答えはまだ用意できてないけど…

きっと都合の良い解釈をして済ませてしまえば良いんだろうけど、そうさせてくれない何かを作品が啓示しているようでまだしばらく脳内で愉しみたいと思います。

マーク・ラファロこんな役もできるんだなぁ…いつ緑色に巨大化するかヒヤヒヤしたよ🤤
船で出会うレディ好き☺️