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哀れなるものたちのmのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.0
歪んだ視野と不協和音がずっと続く。
鑑賞中ずっと「この作品をあえて今の時代につくる意味ある?」という疑問が渦巻いていたのだが、観終えた感想としては、あらゆる人間とあらゆる思想(「人は進歩できる」という思想も含めて)を馬鹿にしつくした風刺劇、というか壮大な諦めと虚無なのではないかと思った。一周回ってもう全部どうでもいいよ、となってる感じ。生命賛歌や進歩礼賛ではないと思う。

ゴドウィンが創造主として神になぞらえられているとすると、神自身が虐待されていたから不完全で歪で"哀れな"人間たちを生み出したのだという皮肉にも見える。
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