小さじ

哀れなるものたちの小さじのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ好き!好き!!これをエログロなんて言葉でまとめるのはあまりにもナンセンスだと思う。

人が成長していく上でどういう酸いと甘いを経験していくのかがよくわかるというか、まさに今の私くらいの年齢までを抽象化した映画だと思った。聞いていたほどセックス三昧ではなかったのと、熱烈ジャンプって言い方めっちゃ好き。

美術、衣装、劇伴と世界観があまりにも好きすぎる。序盤は魚眼っぽい映りだったのはベラもそういう風に世界が見えてたってことなのかな。常識が足りなくて性は知っている場合、娼婦になるのは当たり前な気がする。ベラの生きる為に働くっていう構図がすんなりときて、まったく嫌悪感を抱かなかったんだけど普通は嫌なものなのか、そうか。エンドロールでところどころ現れる性器のメタファーが面白かった。

マーク・ラファロの小物クズっぽい演技めっちゃいい…でも色気があってセクシー。
マーサのような人間と出会って世界が広がるって体験いいなぁ。ウィレム・デフォーがマッドサイエンティストなのも適役すぎる!

こうなると性行為をタブー視すること自体疑問に思えてくるな。生物的には最も基本的な本能だし。相手に向ける欲望を気持ち悪く思うのは当たり前として、普遍的な性の部分はもっとオープンでもいい気がする。でも文明社会で性は娯楽でもあるから難しいのかな〜…。

本当にめちゃくちゃ好きな映画だったから2時間半があっという間だった!!お願いだからオスカー総なめにしてほしい。chicken dog

3/1再鑑賞
小さじ

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