アーリー

哀れなるものたちのアーリーのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
2024.1.31

久しぶりにこんなにも濃密でアート志向な脚本、美術、世界観を持つ作品を観た。

女性を縛り付ける制約を形作るのは男だけではないのかもしれない。女性本人もまた、周りの視線や社会的体裁(もちろん男が作ったものと言えるのだけど)を気にして自分自身を縛っている。赤子の脳を移植して蘇生したベラは見てて気持ちがいいほど自由に生きている。己の欲に忠実で、自分の行動に対して周りの目を気にするという意識がない。親から決められた結婚を蹴り、セックスを心から楽しみ、公の場において性的な話題を惜しげもなく話し、髪の毛を好きに伸ばし、コルセットを着けず、一人で酒場で泥酔し、あらゆる未知の事柄を貪欲に吸収しようとする。賢くなっていくベラに対して可愛げがなくなったと言うダンカン。男は性衝動を抱えながら生き、女は子供のために生きる。そのため女性を悩ます原因の性器を切り取ろうとするアルフィー。自分の意思を持ち、嫌なものは嫌と言える強さがベラにはある。

ベラしかいない世界を想像すると怖くなる。あまりにも自由すぎる。

ここまで書いてたけどもー忘れちゃった
監督とエマ・ストーンまたタッグ組むらしいしそれに期待。
アーリー

アーリー