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哀れなるものたちのamiのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

やっと観れた!しかし時すでに遅く、パンフレットはもう売っていなかった。
昨年公開されていた予告のヴィジュアルで興味を持ち、奇妙な世界での冒険譚なのかと勝手に想像していた。馬の頭部だけ付いた形だけ馬車の車、緑の蒸気を吐く巨大な蒸気船、頭は犬で体は鶏の生き物、ところどころに奇妙なエッセンスは散りばめられているものの、伝えたいことは現実的だった。
脳は赤ん坊でも身体は成人女性のベラが性の幸福を知り、酒と暴力を知り、哲学を知り、世界の絶望を知っていく。
ベラは曇りなき眼で社会へ疑問を投げかける。欲望のままに生きることをなぜ他人に口出しされなければならかいのか。

プレイボーイなのにベラに狂ってしまい、ベラの自由を奪おうとした結果見限られるダンカン。
銃で人を従わせ、ベラには性器切除をさせようとした将軍。
ベラのありのままを愛せなかったダンカンはベラに選ばれず、将軍は言わずもがな。
頼りないように見えて、ベラが娼婦になったと知って嫉妬はしても君の身体をどうするかは君の自由だと言った、マックス。
マックスはベラとの結婚式でベラ自身が将軍の元へ行くと行った時すら、ベラの意見を尊重した。

己を生み出したゴッドと、同じく蘇生されたフェリシティの誕生に加担したマックスをモンスターズ!と罵ったベラが、将軍にヤギの脳を移植したのは、それはいいんだ?!と驚いた。人が死ぬのは見たくないっと言ったって…それは生きてるって言えるのか?

ちょうどいい時間が他になく、初めて109シネマズプレミアムで観た。映画の鑑賞料金が高い高いと言われる昨今、ならばもっと高くして高級な趣味にしてやろうという気概を感じた。が、もっと身近に手軽に観に行きたいのでもう行かないかなー。
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