ケジメピザ

哀れなるものたちのケジメピザのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
愛に包まれた物語
2024/01/26初日にて鑑賞
R-18 とはいえ この時点でオスカー11部門ノミネートと前評判は高い

全体をファンタジーで包んだ脚本は 奇想天外で万人向けとは言い難い
それは逆に ランティモス節が炸裂した世界であり その極めてオリジナルな世界を 見事に表現した美術・撮影・衣装・メイキャップ等は実に見事

その世界を演出する監督の才能と それに応えるキャストの演技も素晴らしく 特に主演のエマ・ストーンは本当に難しい役に挑戦し それをやり遂げたと思う

特にR-18の要件となった 繰り返される激しいSEX描写に対し 文字通り裸一貫でぶつかっている
エリートでも二世でもない 叩き上げ役者としての力強さと気概を感じた

オスカー11部門ノミネートも納得の出来ではあるが 強烈で独特なその世界は「不快」「不愉快」と取る向きもあるでしょう

ただ 男社会に対するアンチテーゼとも言える この強烈なカウンター パンチが どれほどの人に伝わっているのか些か心配です

コレを観る前にヨルゴス・ランティモス監督の過去作
2017年『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』
2015年『ロブスター』
2009年『籠の中の乙女』
等で 予習するのも良いでしょう
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