フロントスカイ

哀れなるものたちのフロントスカイのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
いや〜、これは凄かった〜、おもしろかった〜‼️久々にとんでもない凄いものを鑑賞させてもらった🎵

ゴールデングローブ賞、アカデミー賞両作品賞にノミネートされたギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督の作品。この人の作品は初めて鑑賞かもしれない。
元々、映画はほとんど前情報、前知識なしで観る方(巷の評判と映画館予告編くらい。)なのですが、まさかこんな映画とは...今までに見たことが無いような唯一無二の世界観の怪作でした。

最初から最後まで、監督が描く半端なく奇妙で濃厚な世界観に終始圧倒される。独創的な撮影、美術、音楽とともに、衝撃的な内容で奇想天外に展開していくストーリー。そしてエマ・ストーンとウィレム・デフォーの快演も素晴らしい。映画を構成するすべてが半端なく芸術的でさえあり見応えがある。
が、作家性が強く奇想天外なストーリー、グロい映像表現には嫌悪感を抱いてしまう人もいるかもしれません。
結局、男性に対する痛烈な風刺とともに女性の成長と自立が寓話的に描かれていたのかな?と単純に思ったが、それだけではないような...鑑賞後のこのわかんなさ具合がまた楽しい。

いつまでも変わらぬ混沌とした世界情勢。女性たちがベラのように生まれ変わり、もし男性たちから権力を奪い世界のリーダーの中心になったら...?なんて妄想したりして...

万人が受け入れられる世界の作品ではないけど、五感をフル活動させてくれたこの映画、映画館で観る機会があれば私はまた是非体感してみたい。