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哀れなるものたちのkenbowbowのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
ずっと気になってた作品。
ディズニープラスで配信されたので、ようやく見れた。
よりによって日本はディズニー配給?思い切ってるなぁ。

ベラは常識人間から比べて何が欠落してるのだろう。それを考えながら2時間超見てた。
理性?良識?社会性?
欲望のままに動いているようでも、貧しい人たちを見て心から悲しんだり、はたまた極めて合理的な行動を取ったり。
それが果たして時間軸を入れると合理的と言えるか怪しいが。

確かに、これだけ振り回されれば周囲の人間が壊れていくのは分からんでもない。

ただ、ベラの思考が周りの影響を受けながら、どんどん進化していく過程が実に面白い。

そして、見ている者の良識も試されていく。
舞台は架空の世界のSFだから、その世界の常識が何なのかも定かでない。

映画序盤では、ウィレム・デフォー演じるマッド・サイエンティストの作品が、明らかにエグいんだが、終盤に行くにつれて、この世界ではそこが安らぎになっていく、逆説的展開。

しかし、クライマックスではそれを覆すクソ野郎の登場。
さらにベラはその上を行く大団円。

恐らく観客が監督に最も弄ばれたんじゃないか。

ディズニーすげえ。
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