みろ

哀れなるものたちのみろのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
突拍子もない設定のはずなのに美しくてとてもよかった。おとぎ話のような世界観で語られるのは、生きることを見出していくベラのお話。油断していたら思わず涙がこぼれた。個人的には音楽がすごくよかった。初めて外界から刺激を受け取るような音が広がって、神聖で尊いものに思える。大人になっても世界に対して敏感でありたいなと。ラストは良い家族の光景だった。でも将軍の姿を変えてしまうのはどうなんだともやもやしていたら「ベラも今までの男性のように所有してしまう」というレビューを見て、ちょっと腑に落ちた(でももう一度観て考えたい)。性描写はたしかに多いが、これがなかったらどうやって展開されるのか。原作を読んでみたい。
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