せち

哀れなるものたちのせちのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.7
ジャンル不明…?
胎児の脳を持つ女性が世界を知っていく話。

画面が絵画みたい!ちょっと宗教画チック。
カメラもかなり特殊で魚眼っぽくしてるところもあれば、急に狭い穴から覗くような視界があったりして定まらない。
ファンタジー要素が強くて実在する世界じゃないみたいな画面づくりをしてる。

ベラがね、成熟した女性の体なのに脳が赤ちゃんだから純粋で常識とか通用しない感じで、その演じ分けもすごかった。
このへんはほんとにすごくて、「ただ気持ちがいいことをしたい」ベラよりも、周りの男たちの常識的な「愛がないと抱き合えない」「お金を払って抱き合う」方が気持ち悪いってか、汚くない?みたいな気持ちになってしまった。これはどういう感情なんだろうね…??
この後どんどん広がってく世界とか学んでくベラの描写がいいと思うんだけど、私はすごく最初の自分の感覚が処理できなくて固まっちゃった。

あと最後のオチがちょっと怖すぎてぞわぞわする。
まあ確かにろくな男じゃなかったけど、あまりにも残酷というか…笑いどころだと思うけど怖いよ…。

そして後々気付いたんだけど、「聖なる鹿殺し」の監督だった。なるほど〜。よく大衆受けしたなぁ。
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