ヘラルドスクエア

哀れなるものたちのヘラルドスクエアのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
2.9
プロダクションデザインが最高!
アカデミー受賞は納得です。
ヴィスコンティからグリーナウェイを経由して
スチームパンクなメトロポリスからテリー ギリアム、ジュネ、ギレルモ監督まで、オマージュや引用という言葉が陳腐なほど素晴らしい美術でした。
衣装を含めて怒涛の情報量に網膜を楽しませてもらいました。
メアリー シェリーやミヒャエル エンデ、手塚治虫先生まで多義に飲み込んでしまうパワーは、監督の得体の知れない才能ですね。
聖俗併せ持つテーマは相変わらずでしたが、本作は今まで以上にコメディに振り切ったと感じました。その分か、期待した知的欲求はあまり満たされずにエンディングまで走ってしまったように思います。

エマ ストーンさんの意地の悪い性格がそのまんまの面構えで、役にはまっています。
このくらい性格が悪く、キャラが立っていないと主演女優賞2度はゲットできないのかもしれませんね。