やまもと

哀れなるものたちのやまもとのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.1
無知は、危険で愚かで恥辱で可能性で自由で希望…!!我々はどう生きるべきかではなく、どう生きたいかで人生を選択できるのだという当たり前の気付き。我々とは女性を指し、人間全体さえも包含するだろうか。無垢であることの可能性を見せながらも、この世界を知っていくことを嘆くのではなく(ダンカンは嘆いたが)、知識の獲得は自立した生への道であり選択に責任を負えることであると、同時に描いてくれる。文字通り世界各国を旅する形で世界を知っていく様子は多彩で目が忙しい。アート作品のような非現実で美しいセットの中で、現実社会の抱える問題を割と真正面から捉えているようで、ファンタジックと言ってしまうにはモヤモヤとするリアル感は私を掴んで目を逸らさせない。

エマ・ストーン、ほとばしる好奇心と欲求への溢れて止まらないエネルギーが最高だよ…

衣装・美術がほんとにほんとに至高。音楽や世界観とも抜群にマッチしていて、歪みや汚れさえも絶妙なバランスでこの世界を創り上げている。ポスターデザインが良い映画は間違いないんです。
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