哀れなるものたちのけいのネタバレレビュー・内容・結末

綺麗さと気持ち悪さとの歪さが不気味で美しい。
まずずっと画が出来すぎた絵画のような美麗さで、現実離れしていた。夢だとかおとぎ話だとかその類みたいな。衣装もとにかく魅力的で、衣装デザイン賞大納得。

変てこだな〜とぼんやり観始めたが、気づいた時にはベラの成長を見たい一心でかなり食い入って観ていた。
哀れなるものたちが蔓延り、その哀れなるものたちにより構成されている世界。その残酷さ。"我々は絶望を生きる。真実で身を守れ"なんて言葉のように、それらがベラを成長させることに。

レストランでベラが踊り出すシーンがすごく良かった！自由な意思で衝動のままに踊りたいベラと、それをどうにか矯正して手元に置いておきたいダンカン。
拙い身体の動かし方をはじめ、ベラの成長を表現するエマ・ストーンの精緻な演技が素晴らしかった。

考えていたよりもベラに感情移入していたのか、鑑賞後はどこか清々しく爽やかな気分だった。
あと鶏犬がなんか可愛かった。