ほぼ先入観のない状態で見た。
人の傲慢さを描きたいのか、成長の尊さついて表現しているのか両方、ぜんぶか。
本人の胎児の脳を移植するという、医師としての未知への欲が凡人では理解できない。
という事で、なんだか嫌い寄りの感想を持ってしまっている。
※ファンタジーな事まで真面目に考えてしまった。
脳的には本当は自分の父である人が、自分の夫である事を告げられた時、ベラの心はどう動くのか。
他人のことなのに絶望を感じた。
だけど、ベラは強く、知らないものを知りたい欲が上回り一旦受け入れた。
強い為に、人の気持ちに鈍感なのか、感情の凸凹が少ないのか、ストレートに思ったまま口にする所や、快感を恥じることなく表現するところについて、本能のままで美しいとは思えなかった。
少しずつ身につける倫理観を持たないまま成長してしまった大人のように思えた。
探究心や聡明なところは素晴らしい。
クルーズ船でのハリーとマーサと、ベラの知的好奇心への刺激や価値観についてアップデートされていくシーンがこの映画の中で一番良かった。
赤ちゃんが谷に捨てられていることを嘆き悲しみ唐突にネガティブな感情もあるんだなと、幼い純粋さも感じた。
人それぞれ事情や嗜好がある中で、個人的には特に風俗や水商売に嫌悪感を持っている方ではない。けど、成人の体に胎児の脳を得て生まれ変わったと前提がある中、あの館での日々を見てるのは辛い。
それにあれは、ベラにだけ起きたことではなく現実の社会でもあのように扱われている女性たちが存在している。
性的なこと以外での、目覚めをもっと見たかった気もするけど、性は生きてく上で切り離せないものだからってことなのかな？
最終的にはまぁハッピーエンドのような終わり方で、誰が、ではなく、全員素晴らしくて、哀れなものたちだった。
ベラがすごいのではなくて、人間全員赤ちゃんから人への成長は奇跡的である。
エマストーン、演技すごい。映像きれい。
洋服かわいい。シュガータルトおいしそう。
