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哀れなるものたちのmeipetaのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

表現が参考になると勧められて鑑賞。
久しぶりに映画館で観る映画だったので、R-18Gという表記に耐えられるかぐっと心配しながらも映画館で観ました。

あらすじ
マッドサイエンティストの医者の元に自殺した妊婦の遺体が運ばれてくる。
医者はお腹の中の赤ちゃんの脳を女性の脳に移植し、成長を観察。
助手の青年も最初は美しい成人女性の見た目で赤ちゃんのような行動をしている彼女に驚くが、その美しさと成長期の好奇心旺盛な様子に惹かれていく。
急速に成長しほぼ軟禁状態から外界へ興味を示し始めていた彼女は、彼女の事情を知らない男に騙されるようにして外の世界を知っていく。
性や貧困、知識、お金など、旅を通じて次第に自分の出自にも疑問を抱いていく。自分の出自を知り、旅で得た知識と経験を元に自分の生きる道を決める。

主人公の性の目覚めが早いことと時代的に女性の性搾取的なシーンが多いため、性交渉シーンは多め。Gの方は手術シーンくらいで、娯楽っぽいグロはなくて見やすかったです。

主人公が知らないこと、まだ未知だと感じる部分はとてもファンタジーな表現がされていて、夢の中のようでした。きっと初めて外に出た主人公も外の世界を夢のように感じたのだろう、ということが伝わる素敵な演出でした。

旅の途中の船の上で出会う老婦人がとても素敵でした。
知識と品があり、物怖じせず、短い登場時間でしたが好奇心旺盛な主人公にとって大きな影響を与えたと思います。

性に奔放なのは、成熟した身体に違う脳を移植しているから身体の反応と幼い感性のせいなのかと思ったのですが、元夫の発言を聞くにもともとの女性もかなり性に奔放だったよう?
お腹の赤ちゃんが男女どちらかだったのかも気になります。
この時代生まれる前に判明しないと思うのですが(詳しくはわかりません)、もしかしたらあの元夫のような男をこの世にもう一人生み出してしまう可能性があることを察しての自殺だったのかなと思いました。

見た後にいろいろ考えてしまう映画で久しぶりにしばらくぼんやりした映画でした。
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