けんハロ

哀れなるものたちのけんハロのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
0.8:1.0:0.9:0.8:1.0

なんか観ていてすごく懐かしい気持ちになったんですが、カメラワークや話の進め方、音楽の使い方がめちゃくちゃキューブリック作品に似ているような気がしました。
こちらに感じさせて考えさせる演出が多く好みでした。

考察する部分が非常に多い作品で何を語るか難しいのですが、この映画を通して一番気になったことは人は恥という感情をいつどのように抱くようになるのか?でした。
この作品でいうとベラは最後まで恥を抱く描写はなく終わっていきましたがもしかすると周りに対しての自分自身の立ち位置というものを理解できて始めて感じるのかなと思いました。
となるとベラは将軍の家に行ったことで今の自分が得ていたものを知って過去の自分(母親の暮らし)との対比ができたと思うので人間の自分の事を不幸だと思うという性、傲慢さというものに気が付きこれからそのような感情を抱くことになるのかなーとか考えてました。
あとは愛の象徴であるはずのSEXが儲けるための手段となったり、これまた愛の象徴であるはずの独占欲というものが束縛や脅迫となったり、社会を生きるということと愛というものの歪さみたいなものも感じました。
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