わたべ

哀れなるものたちのわたべのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.8
全部が良かった。衣裳も美術も演技も音楽も演出も全部が極まってる。母親の身体を持った子供(あるいは子供の脳を持った母)という奇想天外な設定のベラ・バクスター。セックスシーンもグロテスク描写も多いけれどちゃんとシナリオ上で切実に生かされていて、この“現代的な”テーマを描くために必要なものだとちゃんと思わせてくれる。そのうえヨルゴス・ランティモス監督特有のカルト感はしっかり残っているのでとにかくバランスが良く―おそらくエマ・ストーンとマーク・ラファロの貢献が大きいと思うけど―なんと軽やかさもある。観る価値のあるすごい作品だと思う。“ベラ”という名前は『フランケンシュタイン』を演じたベラ・ルゴシからとったんだろうか?とか思ってたらBellaとBelaで綴りがちがった……
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