ケーティー

ボーン・スプレマシーのケーティーのレビュー・感想・評価

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)
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ラストのセリフを含めてスマートなタッチとイメージを多用した見事な構成


フラッシュバックのようなイメージで、過去の音や映像を随所に入れ込み、それでいて説明シーンを最小限におさえ、アクションで見せてく構成は見事というほかない。(※)

ただなんといっても、個人的にはラストのボーンのセリフがクールでしびれた。

「少し休め 顔が疲れてる」

このセリフを思いついた時点で映画の50%は成功している。もちろん、本作はそれ以外も、というか全体が構成・演出が洗練されていてすごい。

映画全体で見ても、序盤はインドでのビビッドなタッチと恋人との幸せを描き、後半にいくにつれ、ベルリンとモスクワの極寒とシリアスな過去との対峙を描く、というようにトーンの変化のさせ方もうまい。脚本がよく、そして、映像的な演出のおもしろさに溢れた作品である。


(※)このあたりは、シド・フィールドの「素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック シド・フィールドの脚本術2」の解説がくわしい。