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ボーン・スプレマシーのMyYouMeのレビュー・感想・評価

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)
3.8
記憶喪失の元CIA工作員ジェイソン・ボーンシリーズ第2弾。前作で出会って恋人になったマリーとインドで幸せに暮らしていたところ突然の襲撃に遭い、またしても謎の陰謀と対峙し闘争に巻き込まれてしまう。

前作にも増してアクションシーンがストイックになりスリル満点。ロマンス要素がなくなりシリアス度もアップ。
ジェイソンの身体能力の高さを活かしたキレキレの動きが見ていて気持ちいい。マット・デイモンのランニングスタイルの安定感にも惚れ惚れしてしまう。彼の身のこなし全てがカッコ良かった。
今回の諜報スキル描写もディテールの細かさに唸りまくり。咄嗟の判断能力や瞬時に作戦を組み立てる頭脳明晰さは、訓練だけで養われたものではなく元々の素質でもあったのだろうな。
だから反旗を翻されたCIAにとってはなおさら厄介な存在。

今作の舞台はインドの他にイタリア、ドイツ、そしてロシア。この多岐に渡るロケーションも楽しみの一つになりつつある。ドイツやロシアの公道で撮影されたカーチェイスは若干混み入りすぎかなと思うけど、とにかく疾走感と熱量がすごい。全てがガチンコアクション。
相変わらずハンディーの手ブレ撮影多用で、これもまたこの作品の個性になりつつある感じ。

今作は新たに作戦を指揮する冷静沈着で聡明な女性エージェントのパメラと、前作に続いて登場のニッキーの存在が良かった。

ラストで真相の告白のためにある場所を訪れる場面では、それまでひたすらに突っ走って来た主人公の複雑な心境が感じ取られる。相手が知りたかったかどうかもわからない、ジェイソンの独りよがりという見方もあるかもしれないが、それでもアイデンティティや恋人を失った彼にとっては、先へ進むために必要なプロセスだったんだろうな。
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