ゆう

シチリア・サマーのゆうのネタバレレビュー・内容・結末

シチリア・サマー(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

LGBTの権利が十分に認められていなかった、1980年代の美しいイタリアの田舎における、美しい恋愛物語である。

「秘めていれば100年だって続けられる」、わかってはいたものの、秘めごとにする辛さを知っていた彼らは別の道を行った。最後には悲劇が待ち受ける。

秘密にし続けることの難しさについてはいくつか伏線が張られており(少年同士で秘密結社を作る話や、卒業を祝うプレゼントがあることを、主人公ニーノの甥トトがすぐに周りにばらしてしまう)、なかなか構成も凝っている。
Call Me by Your Nameもそうだが、息をのむような美しい風景によって、彼らを取り巻く環境の困難さが際立つ。良作である。

PS: チラシに彼らに死が訪れることがが書かれており、いつ死ぬのかと、どうやって死ぬのか、構えてしまった。実話ベースとはいえ、このようなネタバレは避けてほしいところ
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