"あの家だけだったんだ…心から頼れたのは…あの時、僕は死んだ…もう別人なんだよ…"
アントニオは生きている…そう信じて待つジョバンナ…
引揚者の一団にアントニオを知る兵士と出会うジョバンナ…最後に見たのは極寒の雪原…ジョバンナは愛する夫を探す為ソ連へと旅立つ…
…戦争は残酷だ…
あまりにも有名なヘンリー・マンシーニの美しい旋律…画面いっぱいに広がるひまわり畑…もうなんの説明もいらない名作…
ロシアによるウクライナ侵攻により改めて注目を集める事となった本作は、戦争に翻弄される一組の夫婦の愛の物語…
正直、ちゃんと鑑賞したのは今回が初めてかもしれません。
前半のチャキチャキとしたソフィア・ローレンのナポリっ子ぶりには驚きました。
イメージ的にはずっと泣いてる作品だと思っていたので、案外トンデモない理由でアントニオがロシア戦線に行っちゃうのにはちょっとびっくりでしたが、ジョバンナがソ連に降り立ってからの展開には涙涙、そしてまた涙…
歳を重ねた大人になったからこそ、心に沁みるのです…
そして、本作のもう一つのテーマは反戦…
美しいひまわり畑とは対象的などこまでも続く兵士たちの墓…
撮影時は東西冷戦真っ只中の筈です…よくこの撮影を当時のソ連が許可したなというくらい監督の意図が痛い程分かります…戦争の悲惨さ、虚しさを改めて感じさせる…やっぱり、名作です…
