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ひまわり デジタルリマスター版のTakaCineのレビュー・感想・評価

4.4
【美しく甦る名画】
今回は『さらば、わが愛 覇王別姫 4K』と共に鑑賞してきました。

これぞ不朽の名作。
冒頭で大写しされる"ひまわり"🌻から、鮮やかに修復された映像と高音質になった音響で心を鷲掴みにしてくれます。

《鮮烈になった戦争の悲劇》
フィルムの傷が消え、ノイズ除去、画像処理、色味調整を施して鮮明になった映像からは、戦争で引き裂かれた痛みと死の匂いが立ち込めるようで、終始息苦しい気持ちで観てました。

静かに咲き誇る大輪のひまわりの壮絶な美しさと、その下に兵士や捕虜の死体が埋まっているという解説にゾッとします😰

物言わぬひまわり🌻🌻🌻

人生の大半を戦争から帰還しなかった夫の捜索に費やしてしまったジョバンナ(ソフィア・ローレン)。なぜ夫アントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)は帰還しなかったのか?

ジョバンナの気持ちを考えると、その真実を知らない方が良かった!知ってしまった時は、胸が張り裂けるほどの想いだったでしょう😭

ソフィア・ローレンの泣きの名演に、こちらもボロボロ泣いてしまったものです😭💦

二人の名優ローレンとマストロヤンニは、『昨日・今日・明日』(1963)、『ああ結婚』(1964)、『特別な一日』(1977)などの黄金コンビですから、前半の幸せすぎて情熱的な恋人同士をユーモアたっぷりに演じ、後半の戦争に引き裂かれ、再会で知った過酷な現実に立ち尽くす二人をシリアスに演じきります。

イタリア映画伝統のユーモアコメディとネオレアリズモの融合が、デ・シーカ監督の真骨頂ですね!

更に哀愁を帯びた世界屈指のテーマ曲(ヘンリー・マンシーニ作)♪

このピアノの旋律を聴くだけで、涙が溢れてしまいます😭💦

反戦を切々と訴えた名画です。

今も変わらず、ロシアのウクライナに対する軍事侵攻で、この地では戦争が繰り広げられています😢

去年の『ひまわり 50周年HDレストア版』は間に合わなかったけど、今回の『ひまわり デジタルリマスタ版』は無事に観に行くことができました😆✌️✨

本作のように、名画はフィルムが劣化する前に、4Kにレストアして、鮮やかに甦ってほしいものです😌

(以前のレビューはこちら)
https://filmarks.com/movies/9662/reviews/22688621

⚠️多くの方にご覧になってほしいので立て続けにレビューしましたが、コメント返しは遅くなる場合がありますので、ご了承願います🙇‍♂️
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