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ブルーを笑えるその日までのKHのネタバレレビュー・内容・結末

ブルーを笑えるその日まで(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

あの日を肯定もしないけど否定もしない、優しく包み込む映画。

主人公のアンは中学生特有の同調圧力によってかつて仲良かったグループから無視されていた。ある日街にある古い商店で何でも屋と呼ばれるところにて万華鏡を渡される。
学校で普段使われてない屋上へ続く階段でボッチ飯をしていると普段は空いていないはずの屋上への扉が開いておりそこに万華鏡を手にした女の子を見つけるといったストーリー

少し非日常を感じるけれどもファンタジーではなく現実に近い話なので劇的に何かが変わるということではない。
だけど多分アンの気持ちの持ちようは大きく変わったこと思う。
学生の頃、それこそ義務教育の時代は狭い世界でそれが全てだからそこが辛いと人生全てに絶望することもあるかもしれない。
そんなときに無責任にあきらめないでとか生きていればいいことあるよとか軽々しく口にすることは簡単かもしれないけど今がその子にとっては生き地獄かもしれない。
でもそれでも生きていてよかったということを伝えるためにこの映画を作ったと語った武田かりん監督の言葉はだからこそ刺さるものがあった。
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