白人と先住民の混血の男が白人に連れられ開拓の旅に出ることになるが、その目的は先住民族を虐殺することで...というお話
面白すぎる！
乾いた空気感の西部劇ロードムービー。まず画作りと手持ちカメラの緊張感と画角と演出の全てがバチバチにキマっていて最高。広大な荒野と対称的な4:3の狭い画角と、固定カメラによるロングショットと人物の顔、動作を捉えた手持ちカメラの切り替えがハマっていて気持ちが良い。緩やかな旅の道中に挟まる先住民族の虐殺の場面の緊張感が際立っていて、霧に包まれた空間の中での銃撃戦の緊張感、そして主人公の人を射殺することの躊躇がしっかり描写されていて凄すぎる。
物語もただのロードムービーに留まらず、先住民族の虐殺と女性に着目して不可視化されてきた負の歴史を訴えかける構成はなかなか面白い。突然の映画ジャンルの転換によって、暴力と文化の二種類の植民地支配の手法を描き出そうとしているのが見事。二重の意味でかなりショッキングで衝撃的。
滅茶苦茶面白かった！
